フル板を株のデイトレで最大限利用する方法

株のデイトレにおいてフル板の有効活用方法をまとめました。

通常板とフル板の違い

通常板は最良気配を中心に上下それぞれ10枚分の板の注文数しか表示されていません。

例えば現在値が最良買い気配1000円の銘柄の場合、上は1010円まで下は991円までの注文数しか表示されていません。

これに対してフル板の場合、制限値幅すべての注文数が表示されます。

現在値が1000円の銘柄の場合、仮に前日終値も1000円と仮定した場合、上は1300円まで下は700円までの注文数がすべて表示されます。

情報量としては圧倒的にフル板に優位性があります。

ただその分、PCに負荷がかかりやすく低スペックのパソコンだとトレーディングツールの動作が重くなる傾向にあるので注意が必要です。

フル板をトレードにどう利用する?

こうの豊富な情報量のフル板をデイトレードにどのように活用すれば良いのでしょうか?いくつか活用例を紹介しますので参考にしてみてください。

順張り時のエントリー判断に利用

その日の高値付近で買いを入れるような順張りトレードをする際にフル板で上にある厚板を把握することはとても重要です。

通常板だと最良気配から10ティック分の板の注文しか確認できないため、その少し先に仮に厚い売り板があったとしても通常板では気づくことができません。

そのため、株価が少しだけ上昇した時に通常板しか見ていないと売りの厚板が突然視界に現れる形となるため、上値で買っているとふとした売り圧で損切を余儀なくされる展開になりかねません。

日中の高値を買っていくような順張りトレードでは、フル板で上空にある売り板もしっかり把握しておきましょう。






逆張りスキャに利用

先ほどとは反対に、逆張りのスキャルピングにフル板を有効活用する事例を紹介します。

例えば現在値が最良買い気配1000円の銘柄があったとします。

そして990円に厚いの買い板があると仮定します。

実はこの990円の厚い買い板ですが、通常板だと991円までの注文数しか確認できないので、通常板のトレーダーは991円の厚板がまだ視界に入っていない状態となります。

そこに少し大きめの売り注文が入り1000円を割れてオーバーシュート気味に一気に994円まで下落しました。

この時、通常板勢の目線だと突然990円の買い板が視界に現れる形となるため、この瞬間買いが入りやすかったりします。

この瞬間がスキャルピングの買いチャンスだったりするのです。

フル板を利用してるトレードは当然990円の厚い買い板は事前に見えているため、1000円割れの展開を想定して990円よりも上に指値注文で待
っていると買いのスキャが決まる展開となることがあります。

もちろん、事前に1000円割れを何回かしているなどの状態だと990円の厚板が通常板のトレーダーに確認されてしまっているので、こういった場合はリバウンドの効果が薄かったりします。

あくまでも初見時のインパクトが大切になっていきます。

ただ年々フル板の利用者は増えているため、必ずしもこのトレード手法が機能するとは限りませんが、通常板の上下10枚分の視野というのを意識しておくとトレードの幅が広がるので覚えておいて損はないかと思います。

厚板のスライド

最良気配の直下に当然厚い買い板が出現したりすると、瞬間的に株価が反応したりすることはよくあるのですが、これが見せ板だったりすると資金が続かずにすぐに下落してしまうといったこともこれもまたよくあります。

ただ、これが元々下の方にあった厚板が上方にスライドしてきた場合だと厚板の信憑性が上がる傾向にあります。

この厚板のスライドというのはフル板でないと気がつかなかったりするので、フル板利用者の優位性のひとつだったりします。

逆に上にあった厚い売り板が最良気配付近に降ってきた場合は警戒する形となります。

おすすめのフル板発注ツール

フル板+板発注であるフル板発注は今のデイトレには必須のトレーディングツールだと思います。

私がデイトレで愛用しているフル板発注ツールについては以下の記事で紹介しているのでぜひご覧になってください。

株のデイトレ必須!フル板発注が利用できるおすすめトレーディングツールを紹介