小型貸借銘柄の値動きの特徴
小型株のような時価総額の低い銘柄は短期間で大きな値幅が動く傾向にあります。
そして貸借銘柄はというと、新規の空売りができることから買いと売りがやり合うようなバチバチとした動きになります。
この小型と貸借が組み合わさった小型貸借銘柄の動きというと、それはもう激しく株価が暴れ狂うような値動きになります。
空売り踏み上げで急騰することも
小型貸借銘柄は空売りから入って値幅を取ってやろうというトレーダーも多くいるため、買い方にとっては鬱陶しい存在であると言えます。
その反面、空売り玉が多く投入されるも株価の下がりが芳しくない場合、空売りの買戻しによる踏み上げが起こりやすく買い方の燃料にもなりえます。
この空売りの踏み上げを狙って買いでエントリーするというのは非常に有効的であり、板の動きなどから踏み上げの気配を感じ取れる場合があります。
例えば、節目の厚い買い板が割れても大きく下がらない局面や巨大な売り板が上空に出現するも売りが続かず踏みとどまるような動きの場合に踏み上げは比較的起こりやすいといえます。
このような値動きになると売り方が疑心暗鬼になりやすく、そういったタイミングを狙って買い方が仕掛けを狙うという構図はよくあります。
売り方が「ヤバい」と焦って買戻しをすると、新規の買い方の買い圧力との相乗効果で爆発的な上昇へと繋がるのです。
上値を買うと苦しい展開になりやすい
小型貸借銘柄では上値を積極的に買うのはあまりおすすめしません。
やはり上値は新規の売り圧で叩かれる動きになりやすく、最終的に踏み上げて上昇したとしても、上値を買うとある程度の時間含み損に耐えなければならない嫌な展開になりやすいです。
スキャルピングをするにしてもこれは非常に不利になるため、買いを狙うにしても売りに押されて下げてきたところを狙う感覚で売買することが重要です。
特に連買い後や特買い後というのは秒単位で上下に激しく暴れる値動きとなりやすいため、もちろん材料次第ではあるものの安易に上値を買いにいくことは警戒した方が良いかと思います。
安易な空売りは超危険
小型貸借は踏み上げが起こりやすいと言いましたが、これは開示などの材料が出た時によく起こることです。
例えば、場中の開示やプレスリリースを発端として連買いや特買いになったとします。
小型株というのは大した材料でなくともこういった突然の材料には大きく反応することが多く、日中足で大陽線が出た後というのは空売りを狙うトレーダーは当然たくさんいます。
「こんな材料で急騰したけど、どうぜ全戻しだろ」というのが売り方の考えるところではないでしょうか。
ただこんなしょうもないような材料と思えても買いの勢いが想像以上に強く全く下げる気配がない場合、それはも最早材料云々の話ではなく需給の視点に切り替えて考える必要性あるのです。
腕の良いトレーダーはこの踏み上げの嗅覚を嗅ぎ分け空売り勢力を燃料とみなし買いを虎視眈々と狙っています。
踏み上げのスイッチが本格的に入った時の買いの爆発力とうのは凄まじいものがあり、小型貸借の場合は特にその傾向が顕著であるといえます。
大した材料ではないと判断して意固地になっていると、とんでもない致命傷に繋がる可能性があります。
小型貸借銘柄で空売りをする場合、踏み上げの可能性を考慮しながら十分に注意を払いましょう。