株のデイトレードをやっている方なら耳タコになっているであろう「損切りは早く」という言葉。
性格によっては躊躇なくできる人とためらいがちな人とで分かれると思いますが、デイトレードをやっていくなら損切りができない(遅い)と間違いなく苦労することになります。
初心者の頃は意外と早かった損切り
株のデイトレードをはじめたての頃はサクサク損切りできていたという人は結構多いのではないでしょうか?
自分もその一人で、右も左もわからなかった当時は急落への恐怖心が先行して損切りは爆速でした。
「損小利大」が大事だということはわかっていたので、忠実にそれを実行していました。
トレードをはじめたての頃はどのような銘柄を触っていいのかよくわかりません。
値動きが激しい銘柄や薄板の銘柄は初心者には危険だということを耳にしていたため、当初は板が厚めで出来高がボチボチある銘柄に絞ってトレードを行っていました。
こういった銘柄は値動きが少ないため、大きくやられにくいけど大きくも取れません。
故に、損切りは比較的容易に実行できていました。
日々の収支は小さくまとまり、資産の変動がほとんどない状態で数カ月が経過していきました。
動きのある銘柄に手を出し始める
ボラティリティのある銘柄に手を出すこと自体は間違いではないと思います。
デイトレードはある程度出来高を伴いながら動いている銘柄でないと、利益を大きく取ることはできません。
自分も株価の上昇ランキングやティックのランキング上位の銘柄を寄りから積極的にトレードするようになっていきました。
ただこういった値動きのある銘柄というのは上下に激しく値が動く性質上、値動きに翻弄されやすいという側面があります。
トレードをはじめたての頃は爆速で損切りできていたとしても、動きのある銘柄の場合だと損切りした直後に急騰することは珍しくありません。
デイトレーダーの戦場になっているような活況銘柄は、このような激しい動きなんてものは日常茶飯事です。
このような経験を繰り返していくうちに、次第に素早く損切りすることに対しての不信感が芽生えてくるのです。
ナンピンをやり始める
ナンピン自体も完全に悪であると言えば決してそうではないと思います。
逆張りのトレードをする時などで、打診で軽めにインして、想定内の範囲でさらに下落があった場合、そこでさらに買い増しして反転を狙うといった動きは上手なトレーダーでも行っていると思います。
ただ、その日の底値を正確に予想することは誰にもできません。
なので、計画的にナンピンしていたとしても、リバウンドが思ったより弱かったりした場合はどこかで見切りをつけて損切りする必要が出てきます。
ナンピン後の損切りなので、損失額は大きくなってしまいがちですが、それはそれで仕方がないのです。
ただ、初心者がよくやるナンピンというのは割りとその場のノリというか軽い気持ちでついついやってしまうナンピンが多いかと思います。
例えば、寄りからグイグイ上昇している銘柄があり、出来高も大商いになっているとします。
あなたは押し目を待っていますが、中々下げが来ません。
しびれを切らして高値で飛び乗りますが、程なくして大き目の急落に巻き込まれてしまいました。
高値で飛びついてしまったことを後悔しながらも、この急落を最初の押し目だと思ってそこでナンピンをします。
ただ、リバウンドが思ったよりも弱く、数分後にはさらに急落して特売り状態となりました。
この時点であなたは「やってしまった」とあなたは後悔しているはずです。
ただ反転の望みを捨てきれず、特売り明け後にさらにナンピンをしますが、出来高は細くなり値動きも方向感のない動きとなっています。
その後、この銘柄がどのような動きになるかはわかりません。
そのままズルズル下げて最悪ストップ安まで下落してしまうかもしれないし、どこかで息を吹き返して再びストップ高目指して上昇していく可能性もあります。
ただ、毎回このように見切りをつけないで行う向こう見ずなナンピンを繰り返していると、近い将来どこかで破滅することになります。
約束された「コツコツドカン」なのです。
もはやデイトレードではない…最悪の持ち越し
ナンピン絡みのやらかしは自分もこれまでたくさんありました。
ですが、損切りできずに持ち越してしまったという経験はまだありません。
もし、損切りできずに持ち越してしまうといったことが自分の中でクセとなっていたのならば、再起できないくらいにやられて今頃デイトレを引退していたかもしれません。
このような不本意な持ち越しは、場中でナンピンをするよりもリスクが高い行動なので絶対にやめましょう。
区切りをつけるためのマイルールの設定
誰も未来を正確に予測することができない以上、どこかで区切りつけて損失を確定させる必要があります。
自分の資産や性格に合わせたマイルールを設定し、自分の中で折り合いをつけることに努めましょう。
相場が動いている限りチャンスは毎日あるということを決して忘れてはいけません。